全日本民医連の「医療・福祉宣言」
〜いつでも、どこでも、だれもが安心できるよい医療と福祉を〜

1.人権を守り、ともにつくる医療と福祉
私たちは、信頼、納得の医療と福祉を共同の営みとして実践します。そのために、医療と福祉への患者・住民参加を何よりも何よりも大切にし、情報の公開と共有を基礎に安全性を高めます。医学医療の進歩、高齢者期の到来や生活不安の増大のなかで、地域からの期待や要求も変化します。私たちは医療と福祉の公共性を守る運動をすすめながら、生活や人生の質を高められる技術や施設など、新しい課題にも挑戦します。

2.地域に根ざす保健・医療・福祉ネットワーク
ますます厳しくなる生活や労働、そして健康の問題を解決する上で、地域ネットワークの強さと細やかさが大切です。私たちは、他の医療・福祉施設や行政、ボランティアなど、関係する人々との交流や共同のとりくみを大事にします。そして、私たちへの期待や意見にしっかり耳を傾け、より開かれたネットワークをめざします。

3.安心して住み続けられるまちづくり
子どもたちが健やかに育ち、高齢者や障害をもつ人が安心して暮らせるまちは、全ての住民にとって住みやすいまちです。これからは、行政の責任と同時に、自治への積極的な住民参加が求められる時代です。私たちは、地域全体が健康になることをめざし、暮らしと雇用・教育・環境・文化などのまちづくりの活動に参加します。

4.憲法と平和、福祉の国づくり
日本国憲法は、不戦を誓い、国民の生存権を保障した世界に誇れるものです。その大切な憲法がこわされようとしているいま、あらゆる人びとと力をあわせて、平和を脅かす動きや憲法そのものの改悪に反対します。そして私たちは、社会保障制度の充実をはじめ、憲法が暮らしのなかに生かされ、人間の尊厳が何よりも大切にされる国づくりの運動に合流します。

5.非営利・協同の組織としての発展
私たちの組織や施設は、地域の財産です。社会的使命を掲げ、事業や運動を進める非営利・協同の組織が世界的に発展しており、私たちもその一員として国際交流を深め、経験や教訓を学びます。住民と医療・福祉の専門職が、営利を目的とせず、自主的に設立し、民主的に管理運営する多様な事業の発展方向をさらに探求します。

6.地域とともに歩む専門職の育成
病気や障害をもつ人びとの苦しみや生き方に共感し、地域のなかで学び成長する専門職の育成を進めます。私たちの事業と運動の前進には、科学性・社会性・倫理性をふまえた鋭い人権感覚をもつ専門職が必要です。多くの学生に体験の場を提供し、あるべき医療と福祉をともに考え、民医連への参加を呼びかけます。

2002年2月23日 全日本民主医療機関連合会 第35回定期総会