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歯の話---糖尿病と歯科

 東京保健生協歯科部長・歯科医師
  神田 剛

 世界の糖尿病人口は、このまま増え続けると2030年には4億4000万人に達するといわれています。とくに、アジアはワースト五カ国に四カ国が入っており日本は5番目です。日本の現在の糖尿病患者は890万人で、予備軍が1320万人いるといわれています。

 糖尿病患者は歯周病になりやすく、進行しやすいことが知られています。血糖値が高い状態が続くと、体の免疫機能が低下してさまざまな感染症にかかりやすくなったり、糖分を多く必要とする歯周病菌が増殖しやすくなるためです。さらに、歯周病の悪化で、血糖を下げるインスリンの働きを阻害する物質がつくられ、インスリン作用が障害をうけ血糖が下がりにくくなる悪循環になります。歯周病が糖尿病を悪化させるということです。

 グリコヘモグロビンが1%改善すると小血管の障害が約37%予防でき、手足の切断など43%予防できるとされています。また、心筋梗塞で14%、脳梗塞で12%の予防効果があると推測されています。

 口の中も体の一部です。口腔の健康が体の健康と関係があるのです。親と歯は喪ってからありがたみがわかるといわれています。ご自愛のほどを。