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介護の現場から-(6)


介護認定が間に合わない
 介護事業部長 齋藤恵子 

 年明け早々の1月12日、練馬区の居宅支援事業所公園通りのケアマネジャーに依頼がきました。Aさん(72歳)は腎臓がんの末期状態で既にに肺への転移もありました。食事も摂れず歩くこともできない状態になってしまい奥さんが地域包括支援センターに相談、紹介されてきました。

 経過を聞くと昨年5月に都内の病院を退院した後、毎月通院をしていましたが、だんだん通院も難しい状態になってきたとのことでした。「自宅で最期を迎えさせたい」という奥さんの希望もあり、介護保険サービスの手配をしようとしましたが、介護保険の認定申請が出されていません。介護保険のサービスは介護認定が出ないと保険適応されず、全額本人負担になってしまいます。相談当日、すぐに申請手続きをしましたが、状態もかなり悪いため介護保険課に認定を急いでほしい旨を伝え、暫定プラン(認定を見越してサービスを開始するプラン)の許可を得て介護ベット・訪問看護・ヘルパーの手配をしました。翌日、石神井ボート池前診療所が緊急に往診し、酸素吸入と点滴を行いました。しかし、その2日後に認定調査を受けないままAさんは亡くなりました。最近はこうした、末期患者さんのケースが増えています。
Aさんの場合、ケアマネジャーが介護保険課に相談していたことで救済措置が取られ、介護保険と同様に利用者負担は1割だけで、サービス提供事業所にも報酬が支払われることになりました。このような救済措置はすべての自治体が行っているものではありません。

 相談に応じケアプランを作りサービス提供しても、ケアマネジャーへ報酬が入らず、介護サービスは利用者全額負担ということになる場合もあります。 Aさんの場合、せめて退院時に介護保険の申請をしていれば、終末期にいろいろな援助が受けられたのではと悔やまれます。

 医療と介護の連携が大切だと痛感させられたケースです。