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介護の現場から-(7)


災害時の介護事業所の役割を考える
 介護事業部長 齋藤恵子 

 今回の地震では東京の介護現場でもいろいろ大変なことが起きました。

 地震当日、老人保健施設ひかわしたでは入浴の最中でした。大きな揺れに利用者が転倒しないように安全を確保するのが精いっぱいでした。エレベーターが止まり車椅子の利用者を担いで居室に返し、夕食も階段を使い職員総出のリレーで地下から4階まで運びました。 通所リハビリの利用者の中には自宅マンションのエレベーターが止まったり、ガラスが割れたり、介護者である家族が帰宅できなくなった方が数名おられました。急きょショートステイで泊まっていただきました。

 また在宅医療を受けておられる一人暮らしや老人世帯の方の安否が心配でした。電話が通じないのでケアマネジャー・訪問看護師・介護の担当職員が遅くまで自転車で安全確認に走りました。

 震災の影響は当日だけでは終わりませんでした。ガソリン不足でデイケアの送迎が困難になり老健ひかわしたでは数日デイケアを休まざるをえませんでした。給食の食材確保も心配な状況になりました。

 買占めによる「物不足」も深刻で、お米や日用品が店頭からなくなりました。買い置きのないお年寄りは必要なものが手に入らず困っていました。ガスが止まって復旧の仕方がわからないという問い合わせも事業所にたくさんありました。こうした生活面の支援では、組合員さん同士の助け合いがありました。

 直接の被災地ではない東京でさえ、多くの問題が見えてきました。災害時に深刻な影響を受けやすいのは、高齢者や障害のある方です。介護事業所はこうした災害時に地域の避難場所となる役割があると思います。今度の震災を教訓に事業所の防災対策の見直しを始めました。

 同時に、事業所だけでは対応しきれない緊急事態には地域のつながりや組合員さん同士の助け合いが力になると感じました。いざというとき、人とのつながりが一番大事だということも改めて感じています。生協のつながりで「支えあいと安心のある」まちづくりを広げていきましょう。