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病気の話…逆流性食道炎

東京健生病院 消化器内科医師 
木村 佳苗

 逆流性食道炎とは胃酸が食道に逆流し、食道下部粘膜に傷害を起こす状態です。

 では、内視鏡で確認される食道炎の有無に関係なく胃食道逆流症(GERD ガード)と呼ばれる事が一般的となってきています。耳にされた事があるのではないでしょうか。このためいわゆる胸やけが起きてきます。患者様によっては『胸やけ』という言葉の意味をうまく理解できない場合があるため、『胸やけ』という言葉の代わりに『胃のあたりから喉の方へ上がってくる、焼けるような感覚』と言い換えるとより誤解が少ない様です。また、胸やけ以外に慢性の咳や、喉の痛み、胸痛等の症状が出る事もあるので、呼吸器や循環器の病気を疑われる事もあります。

 欧米ではおよそ40年前から、日本ではおよそ30年前から急速にこの病気の患者様が増加していると言われています。この原因としては、ピロリ菌の感染率の低下と食事の高脂肪化、高カロリー化、これに伴う肥満人口の増加が考えられます。肥満は内臓脂肪の増加により胃の内圧を高めて、逆流が起こりやすくなり、肥満につながる過食、高脂肪食も逆流を誘発して、逆流の原因となります。また、日本人の胃食道逆流症では、亀背(猫背)を伴う高齢女性の患者様が多いのも特徴の一つとなっています。

 治療としては、酸分泌抑制薬の内服が第一選択となります。症状が良くなれば減量できますが、多くの場合、継続して内服が必要となります。そして、生活習慣の改善(脂肪摂取を減らす、沢山食べない、体重を減らす、寝る前に食べない等)が望ましいとされています。