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漢方の話… 紅花摘唄

  鉄砲洲診療所所長
  沖山 明彦
 

 7月はじめは、「半夏生(はんげしょう):はんげ別名へそくりが生える頃」です。

 山形では「半夏の一つ咲き」といって、春に種をまいた紅花がこの頃咲き始めます。花は黄色で、摘唄では♪「千歳山からナー 紅花の種蒔いたヨー それで山形 花だらけ サアサ 摘ましゃれ摘ましゃれ」と歌い出します。紅花はエジプト(?)など亜熱帯の山地からシルクロードをとおり、日本に伝来したとの説があり、古くから染料、後に化粧料として用いられました。黄色い花をよく水で振り洗い、黄色の色素をとり、ムロにねかせて、発酵させると、美しい赤色になるのだそうです。紅(くれない)とは、「中国(呉:くれ)」から渡ってきて「藍(あい)」のように染料にする「くれのあい」からともいわれます。紅花は花の摘み方から「末摘花(すえつむはな)」の別称もあります。生薬としての「紅花(こうか)、別名紅藍花(こうらんか)」は、紅花(ベニバナ)の開花初期の黄色の多い花を風で乾かしたものを用います。「紅花」は「お血」による症状を改善し、痛みを止めます。紅花を含んだ処方では「通導散(つうどうさん)」が有名です。

  打撲などの皮下出血、月経不順、月経困難、便秘、頭痛、のぼせ、動悸、不安、不眠、下腹部の抵抗や圧痛などがあり、比較的体力のある人に用いられます。虚弱者、下痢・軟便傾向、高齢者、妊婦には用心した方がよい処方です。

 「治頭瘡一方(ちずそういっぽう)」は、昔、「クサ」といった赤ちゃんの頭の湿疹で使われたことで有名です。首から上の発疹で、強い痒みや発赤、化膿、かさぶたなどがみられ、便秘傾向があります。但し、3〜6ヶ月間の投与で効果なければ検討が必要です。大人のアトピー性皮膚炎で首から下の皮膚病変に用いることもあります。その他「折衝飲(せっしょういん)」という「桂枝茯料苓丸(けいしぶくりょうがん)」に「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」を加えて、利水薬を減らして「紅花」などをくわえた処方もあります。

ところで、「向こうの家のまわりに、へいができたよ」さてどうすると、若い事務の女性に聞いたら、即、「かっこいい」と返事がきた。目の前に澄んだ青い一升がある。すっきりとした飲み心地で、福岡の「なつかこい」でした。おあともちろん「山形正宗」。