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身近な法律相談…成年後見人となって母親の預金解約手続きするための手続きと費用は

 東京保健生協顧問団=城北法律事務所/弁護士・田見高秀 弁護士・大川原栄  弁護士・加藤幸(執筆担当)

母親の入院費を捻出するために預金の解約が必要なのですが、母は認知症が重く手続きをすることができません。
私が母の成年後見人となって解約手続きをしたいと考えています。 その場合の手続きと費用を教えてください。

 あなたが成年後見人になるためには、お母さんの住んでいる地域の家庭裁判所にあなたを「成年後見人候補者」として「成年後見開始の申立て」をする必要があります。 

 成年後見開始の申立ては、家庭裁判所に後見等開始申立書と必要書類を提出することでできます。後見等開始申立書は、各家庭裁判所に所定の用紙が用意してあります。また、申立書以外の必要書類として、住民票や戸籍謄本、登記されていないことの証明書、診断書、財産がわかる資料などが必要となります。申立時に裁判所に支払う費用としては、印紙や切手など約8千円と認知症の程度その他の事情によって鑑定費用5〜10万円程度が必要になります。東京家庭裁判所では、申立当日に家庭裁判所の調査官等による面接が行われるため、申立ては予約制となっていますので、申立ての際には予約を取る必要があります。

 また、あなたが成年後見人になるためには、申立時にあなたを成年後見人候補者として届け出る必要があります。ただし、お母さんの親族の中に、あなたが成年後見人になることに反対する人がいる場合には、あなたを成年後見人候補者として申立てをしても、弁護士や司法書士など第三者の専門家が成年後見人に選任される場合もあります。事前に親族で話し合って、あなたが成年後見人となることについて了承を得ておくといいでしょう。

 申立後は、家庭裁判所の審査(調査官の調査、判断能力の鑑定、親族への照会など)が行われ、成年後見人の選任が必要と判断された場合には、成年後見人が選任されます。事案によりますが、申立てから選任までには4〜6ヶ月くらいかかる場合が多いようです。

 なお、これら申立て手続きを弁護士に委任することもできます。その場合、申立書の作成や必要書類の準備、家庭裁判所への予約などは弁護士が代理して行いますし、申立当日の面接でも弁護士があなたの代理人として事情の説明などを行います。

 弁護士に委任しない場合でも、法律相談という形で弁護士のアドバイスを受けることも可能ですので、申立てを考えておられる方は一度ご相談下さい。