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歯の話--- 歯に第3の敵・歯牙破折

  東京保健生協江戸川橋診療所歯科・歯科医師
  吉野 英之

 歯に第3の敵。それは破折。(歯の骨折みたいなものです。)
 虫歯、歯周病との闘いを皆さんと共にがんばってきた私たちに最近かなり多くなってきた問題が、『歯牙破折』です。差し歯などがさされている歯根が割れてしまう歯根破折。自分の天然の歯冠の一部が割れてしまう歯冠破折。その総称が歯牙破折です。

 差し歯は、歯の質が虫歯などでかなり崩壊し、歯の中の神経・血管をとり処置後、その歯根の中に土台(コア)を差込み、歯の形の冠をかぶせるものです。それにかみしめや、すりつぶしなどのいわゆる『噛む』力が加わります。その力に負けて、はじめは歯根にヒビが入り、腫れたり痛みが出たり、歯周ポケットがそこだけ深くなり歯のしみを感じたりします。破折が深ければ、保存は無理で抜歯に至ります。

 きれいな歯でも強い力に負ける方が増えています。とんでもない硬いものや噛み切れないものを噛んで歯の頭の部分を割ってしまう咬合性の破折、転んだりなぐられたりして割ってしまう外傷性の破折。それ以外に非常に多くなっているのが、歯軋り、食いしばりによる習癖性の破折です。年齢と共に骨も弱るように歯の質も着実に弱ってきます。まして歯の本数が減り、ブリッジや入れ歯が入ったりすれば、負担の増える歯は力に負けてきます。噛んで痛みが走る、しみる。がヒビの前兆としておこりますが、レントゲンでは確認は難しい場合が多いので知覚過敏との鑑別が困難です。ひどくなると神経の炎症で激痛が起こることもあります。

 日頃からクリーニング&チェックを定期的に受け、歯軋り、食いしばりのある方はマウスピースを歯科で作り、装着してください。片方でばかり噛んでいる方は両方同じ位噛めるようにしましょう。フランスパンは焼いて食べましょう。噛んで割れるせんべいよりも噛み切れないものが歯への力のダメージが多いので注意してください。治療途中で放っている歯は割れやすいので早めに治療を再開しましょう。古い差し歯やブリッジで噛みあわせがよくないものはお口の中の全体的バランスを考えて、歯科で治療しなおしてもらいましょう。骨の骨折、ヒビは治りますが、歯の破折、ヒビは治りません。保存できればよいのですが、不可能な場合が多いのです。

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