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介護の現場から…国の責任が薄れて自治体まかせの改定に!?

    介護事業部長 齋藤恵子 


 訪問看護ステーションの24時間対応電話に深夜零時すぎ「尿失禁したのでシーツを換えるために母をベットから降ろしたら戻せなくなった」と息子さんから相談があり出動しました。

 訪問してみると、床にうつ伏せの状態でAさんは苦しそうに横たわっていました。むくみの為に体が重くベットから降ろしたものの着替えも難しい状態で困り果てていました。こうした介護の問題で看護師に助けを求めるケースも増えています。昨年の介護保険改定で新設された「定期巡回.随時対応サービス」は改定の目玉とされていましたが、事業整備が全国でも1割にも満たない状況です。その背景にはこのサービスの使いづらさがあると思われます。巡回サービスをする場合には利用者の1ヶ月の介護報酬が事業者の収入になります(包括報酬)しかし、利用者がデイケアやショートステイ等、他事業所のサービスを希望して利用した場合はその分を差し引いた報酬となります。利用者、事業者ともに運用が複雑で使いにくいので事業所も増えていない現状です。

 そうした中、2015年の介護報酬改定に向けて「社会保障国民会議」の素案が出されました。次の改定では要支援を介護保険サービスからはずし市町村事業に移管するというのです。高齢者の一人暮らし、老々介護と介護力がない世帯が増加する中、『介護の社会化』を謳って創設されたはずの介護保険制度が危うい状況にあります。国の責任が薄れて自治体まかせの改定になることが心配されています。今後、要支援者へのサービス提供の基盤となるはずの介護予防日常生活支援総合事業の整備も進んでいません。各区の整備計画に住民が意見を出していく活動も広げていきたいと思います。