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身近な法律相談…相続税は、どのくらいかかる?相続税の制度が改正されると聞きましたが…?

 東京保健生協顧問団=城北法律事務所/弁護士・田見高秀 弁護士・大川原栄  弁護士・加藤幸(執筆担当)

私は、父親名義の自宅に両親と同居しています。私の他に子どもはいません。両親が亡くなった後も自宅に住み続けたいのですが相続税が払えるか心配です。相続税は、どのくらいかかるのでしょうか?また、相続税の制度が改正されると聞きましたが、いつからどのようにかわるのでしょうか?

 [回答] 相続税とは、相続や遺言、死因贈与により財産を得た人が納める必要のある税金です。ただし、相続税には大きな基礎控除があり、実際に相続税を納めるのは基礎控除額を超える財産を相続する場合に限られます。また、自宅の敷地については評価額を安く見積もる制度(小規模宅地等の特例)もありますので、自宅を相続する場合には、相続税が安くなる場合があります。それでは、実際に、いくら相続税を納めなければならないのか見ていきましょう。

 現在、相続税の基礎控除額は5000万円+1000万円×法定相続人の数となります。相談者の方の場合、仮に、お父さんが亡くなった場合は、相続人はあなたとお母さんの二人ですから、基礎控除額は5000万円+1000万円×2=7000万円となります。自宅を含めた相続財産の価値が7000万円以下であれば、相続税を納める必要はありません。

 ただ、この基礎控除額は、平成27年1月1日以降は、3000万円+600万円×相続人の数に縮小されます。相談者の方の場合、3000万円+600万円×2=4200万円となります。

 次に、小規模宅地等の特例ですが、これは、配偶者や同居していた子どもなどが自宅を相続する場合に、相続税の計算においては敷地の240uまでの部分については価値を80%引いた額で評価してよいという制度です。したがって、相談者の方の場合、自宅の敷地が70坪(約230u)、9000万円だったとした場合、土地の価値は80%引きの1800万円と評価することになるので、自宅の建物を含めて他に5200万円以上の相続財産が無い限り、基礎控除(7000万円)の範囲内となり、相続税はかかりません。この小規模宅地等の特例は、平成27年1月1日以降は、330uに拡充されます。

 今回の相談者の方の場合は、自宅以外に大きな財産がなければ、相続税は心配しなくても大丈夫なようです。しかし、小規模宅地の特例は住んでいた人にしか適用されませんし、平成27年には基礎控除額が大きく下がります。

 ※東京健生病院・大泉生協病院では月1回、城北法律事務所の弁護士さんによる法律相談を無料で実施しております。希望される方は病院職員にお尋ね下さい。