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身近な法律相談…妻や娘が相続税で困らないように生前から対策をとっておきたい…

 東京保健生協顧問団=城北法律事務所/弁護士・田見高秀 弁護士・大川原栄  弁護士・加藤幸(執筆担当)

 私には妻と娘が1人います。孫もいます。私が死亡した後、妻や娘が相続税で困らないように生前から対策をとっておきたいと思っています。財産としては、自宅不動産(時価4千万円)と預金が3千万円ほどあります。

 [回答] 生前の相続税対策を大きく分けると、節税対策(かかる相続税をいかにして安くするか)と納税資金対策(相続税を払うための資金をいかに確保しておくか)の2つに分かれます。

 まず節税対策としては(1)妻や娘、孫に110万円(贈与税の基礎控除額)ずつ毎年現金を贈与する(2)娘に住宅取得資金として1500万円までの金額を贈与する (3)孫に教育資金として1500万円までの金額を贈与する(4)配偶者に自宅の共有持分3分の1(時価2千万円)を贈与するなどの方法があります。これらの範囲の贈与であれば、贈与税が非課税ですので、税金を払うことなく妻や娘・孫に財産を移転することができます。その結果、相続財産が減りますので、相続税額も安くなります。ただし、相続人に対する、相続開始前3年以内の贈与については、相続税の計算の際に相続財産とみなされ、相続税が課税されることになりますので注意が必要です。

 次に、納税資金対策としては (5)相談者を契約者・被保険者、妻や娘を死亡保険金の受取人とする終身保険に加入する(この場合、500万円までは非課税で保険金を受け取ることができます) (6)娘を契約者・受取人、相談者を被保険者とする終身保険に加入し、保険料相当額を娘に贈与する(この場合は、相続財産を減少させるとともに、相続税の資金を確保しておくことができますが、現金の贈与と合わせて年110万円を超えないようにする必要があります)などの方法があります。

 それぞれの方法にはデメリットもありますし、行き過ぎた節税対策は思わぬ損失を招く危険があります。また、今後の税制改正などにより、これらの制度が利用できなくなる場合もあります。

 相続税の節税対策をとる場合は、必ず専門家にご相談されることをお勧めします。城北法律事務所では、専門的な税務知識が必要な場合には、税理士と一緒にご相談をお受けすることも可能です。相続税でお困りの場合は一度、ご相談ください。

 ※東京健生病院・大泉生協病院では月1回、城北法律事務所の弁護士さんによる法律相談を無料で実施しております。希望される方は病院職員にお尋ね下さい。