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大腸がんについて

  東京健生病院・外科部長
  加藤 貴

 平成23年の日本人の死因の1位は男女とも悪性新生物で、男性の大腸がんは肺がん、胃がんに次いで3位、女性は大腸がんが1位で、以下、肺がん、胃がんで上位3位を占めています。また、食生活の欧米化のためか、大腸がんの罹患率は増加してきており、今後も増加すると予想されています。

 大腸は、直腸と結腸という部分に分けることができます。直腸は肛門に近いところ、結腸は虫垂・盲腸、上行・横行・下行・S状結腸に分けられます。これらの粘膜から発生する悪性腫瘍が大腸がんです。直腸・大腸がんの確定診断のためには、直腸診、大腸内視鏡検査、注腸造影(バリウムを使用)検査などを行う必要があります。早期の小さいがんであれば内視鏡での切除も可能です。ただし、早期がんと進行がんの違いは、単に大腸の壁に対する進達度(深さ)の違いであるため、早期がんといっても、頻度は少ないですが他臓器に転移がみられることもあります。内視鏡では切除が難しい場合や進行がんは手術が必要になります。

 最近は、腹腔鏡を使った手術がふえてきており、お腹に数か所の傷をつけるだけで手術ができるようになってきました。以前のように必ずしもお腹に大きな傷はできません。ただ、場合によっては大きくお腹を切らなければならないこともあります。

 最終的に、がんの進行の程度はステージ0からWに分類され、ステージV以上は手術治療に加え抗がん剤治療が必要になります。

 大腸がんも早いうちに発見すれば大腸内視鏡のみで治療ができるかもしれません。逆に、発見が遅れれば、それだけ治療に要する時間や処置などが大きくなるということにもなり、治療費や家族の負担も増えるかもしれません。

 早期発見・早期治療のために、まずは大腸がん検診の便潜血検査をしっかりうけましょう。