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歯の話…虫歯予防

  橋場診療所・歯科所長
  猿田 浩一

 「私の主人は、一日一回ササッとしか歯を磨かないのに虫歯がほとんどないんです。なぜですか?」と聞かれたことがあります。

 虫歯になり易いかどうかについては、実際に個人差はあります。歯質、食事内容、回数、間食、唾液の量、唾液の能力、虫歯菌の数などの因子がからみ合って差となって出てきます。とりあえず虫歯と唾液の関係から見える虫歯対策について今回はお話します。

 虫歯は、歯の表面からミネラルが溶け出す事から始まります。この状態を脱灰(だっかい)といいます。初期の脱灰であれば唾液の作用で解け出したミネラルが再石灰化といって元に戻りますが、ある程度脱灰が進んでしまうと元に戻りません。脱灰が進行すると実際穴が空いてしまいます。

プラーク中のPH

 図を見てみると臨界PHより酸性が強くなると脱灰が始まります。(PHの値の例=胃液2、レモン2、コーラ2、りんご3、食酢3、白米4)食事が終わると酸性に傾いたお口の中は、唾液の働き(緩衝作用)により20分ほどで酸性が弱くなり再石灰化、歯は元に戻ります。この緩衝作用が弱い方は、その他の因子(食事内容、回数、間食など)により注意を払います。

 対策(1)1日3食時間を決めて食べましょう。悪い例は、長い時間かけてだらだら食べる、間食が多い(おやつの時間を決めていない)などです。臨界PHより酸性になる時間が長くなることで元に戻れないほど脱灰が進んでしまいます。

 対策(2)フッ素入りの歯みがき粉を使う。フッ素は再石灰化を促進します。ちなみに生えたての歯は歯質がとても弱い状態なので歯が萠出する時期はフッ素入り歯磨き粉だけでなく歯科医院で定期的にフッ素塗布をしてもらうと良いでしょう。(濃度が約10倍で歯科医院専用の物を使います)

 対策(3)キシリトール。毎食後15分〜20分ほど一回二粒、味がなくなっても噛み続けます。キシリトールを食べると2週間で歯垢が減り始め、3ヶ月ほどで虫歯になりにくくなると言われています。定期的に歯科医院で歯ブラシチェック、虫歯チェックを受けましょう。

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