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漢方の話… 「 正月様 さようなら また来年 」(「民謡歳時記」サイト焼きから)

  鉄砲洲診療所所長
  沖山 明彦


 陰暦1月で最初の満月の日(1月15日)が本来の正月で、今は小正月と呼ばれます。また、この日は「望(もち)の正月」とか「花正月」といい、7日の「七草粥」に続き、「小豆粥」を迎えます。秋田の男鹿半島では、今は2月ですが、本来、小正月に「なまはげ」があらわれ、「ナモミコ剥げたか はげたかよ、包丁コ磨げたか とげたかよ、小豆コ煮えたか にえたかよ…」と、となえます。ナモミとは、冬働かないで火にあたっていると、皮膚にできるシミでそれを剥いで食うから「なまはげ」というのだそうです。昔のおじょうさんに話したら、是非「なまはげ」にお会いしたいとか。15日夜、奈良「若草山の山焼き」関東の「ドンド焼き」関西の「左義長」、新潟は「サイト焼き」という火祭りがあります。最後に火煙りの中、子どもたちが、手をふり天に帰る正月様をおくります。

 寒冷の季節です。干支の羊は「性質柔順、獣類中の君子」といわれます。特に皮はなめして、オーバーの生地になり、毛も織物や服地となり、体を暖めてくれます。

 冷えの漢方を紹介します。(1)「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」:比較的体力のある人で冷え(足腰下腹部)とのぼせ(赤ら顔、のぼせ感、肩こり、頭痛、めまい、いらいら、不眠)、便秘、下腹部膨満感、月経痛、月経不順、手のひらが赤い、舌が暗紫色。性器出血や痔がある。(2)「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」:体力が低下し、色白ぽちゃぽちゃで貧血気味。筋肉も軟弱で、下半身が冷えやすい、月経痛、月経不順(遅れ気味)、顔や手足のむくみ。泥状から水様便。頻尿。(3)「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」:虚弱体質の人。手足が冷えて、しもやけをつくりやすく、下痢(便秘のこともある)、下腹部痛、腰痛、坐骨神経痛、悪心、嘔吐がある。(4)「四物湯(しもつとう)」:比較的体力が低下。手足の冷え。皮膚乾燥して血色が悪い。胃腸障害はない。月経不順。目のかすみ。動悸。ふらつき。出血傾向。しみ、しもやけ。筋肉のけいれん。その他、(5)「加味逍遥散(かみしょうようさん)」(6)五積散(ごしゃくさん)などがあります。

 さて、今をかみしめる上で、このところは「而今」です。とまれ、漢方薬酒、「屠蘇酒(邪気を屠(ほふり)、人魂を蘇醒(そせい)せしむる)」で、まず迎春。