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健やかなる時も病める時も

●●安 梨淑 氷川下セツルメント歯科

 今、日本では2人に一人の割合でがんにかかります。周りを見渡してみても、家族や友人・知人のうちの誰かはがんと闘っているのではないでしょうか。私自身も家族のがんを経験しました。避けて通れなくなったがん、今号では歯科発のがん情報をおとどけします。 

がんの手術をすることになったら

 手術の前に口腔のチェックを受けてください。ぐらついている歯がないか、詰め物がとれていないか、差し歯がとれそうではないか、清掃状態はどうでしょう。そして必要な処置の後に口腔のクリーニングを受けましょう。というのは口腔衛生状態が良好に保たれていると手術後の肺炎などの感染症が少なくなるという研究結果が出ているからです。なにしろ手術の前後は絶飲食、口鼻などへのたくさんの管、無意識状態(嚥下動作なし)、開口固定のため口腔内の汚染が不可避です。だから手術の前後には口腔ケアが一層大切です。また全身麻酔の挿管で歯が折れてしまう・抜けてしまう事故も少なくないようです。あらかじめぐらつく歯を抜いておく、マウスピースを作成して保護することも考えられています。

抗がん剤治療を受けることになったら 

  抗がん剤治療で一番気をつけなければならないのは口腔粘膜炎です。口腔粘膜炎の発症頻度は抗がん剤の種類によって高いものと低いものがあります。飲む薬が決まったらどちらなのか主治医に聞いておく必要があります。口腔粘膜炎は口唇の裏面・頬粘膜・舌側縁から舌背など口腔内の柔らかい可動粘膜に発症し、ひどくなれば痛みのため口から食べられなくなることもあります。これに対処するため発症頻度の高い化学療法をうける場合には治療に先立ち(1)口腔内清潔保持(2)口腔内保湿(3)疼痛コントロールの方法について歯科スタッフの指導を受けることが役立ちます。(具体的内容は歯科に問い合わせて)

抗がん剤治療中に歯科治療はできる?

  抗がん剤治療中の歯科治療は主治医との連携のもと白血球数低下の状況を知ることで、回復時期にあわせておこなうことができます。もちろん予防的口腔ケアも同様です。

             ◎

  がんに限らず食べる、噛むなど口腔に関する相談はいつでも歯科へ、必要な情報と口腔ケアで皆様の健康をサポートします。