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漢方の話… 浮いたかひょうたん …

  鉄砲洲診療所所長
  沖山 明彦


 9月は旧暦で長月(ちょうげつ)、新暦では初秋(しょしゅう)といいます。立春から二百十日頃、越中八尾の「おわら風の盆」が、前夜祭、そして本祭りが9月1日から3日行われます。一度、仲間と幻想、優美な「町流し」、「輪踊り」を楽しんだことを思いだしました。さて、秋は気候が涼しくなり、空気は比較的乾燥してきます。口がかわく、鼻も乾燥し、体毛や髪の毛がパサパサしてきます。尿も少なくなり、大便も硬くなります。 

 ここでは、皮膚の乾燥と漢方について触れます。

 四物湯(しもつとう)」:比較的体力の低下した人。手足が冷え、皮膚がかさかさして血色が悪い、貧血。月経不順。皮膚のしみやしもやけ、目のかすみがある。胃腸障害がない人、便秘傾向があるものにもちいられます。婦人の聖薬ともいわれますが、男性にも用います。この漢方は、「当帰(とうき)」、「芍薬(しゃくやく)」、「川きゅう(クサカンムリに弓)(せんきゅう)」、「地黄(じおう)」が同じ量で構成されています。この中の「当帰」は月経不順などを治療する「調経作用」、体力の衰えや皮膚の乾燥、栄養障害など「血虚(けっきょ)」を治す「補血作用」、腹痛、筋肉痛、関節痛を治す「止痛作用」、便を軟らかくし、便通をつける「潤腸作用」が知られています。ヨーロッパトウキと呼ばれるアルプス地方原産の「アンゼリカAの薬効も「消化不良」「貧血」「冷え症」「生理痛・月経不順」などで、アンゼリカとは「エンジェル(天使)」という意味です。

 「温清飲(うんせいいん):体力中程度以上の人で皮膚がかさついて色つやが悪く、手足がほてり、のぼせて出血しやすく、精神不安、粘膜下(口内、陰部など)の炎症、潰瘍などの症状に用います。「四物湯」と「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」を合わせた処方です。

 「当帰飲子(とうきいんし)」:体力なく、冷え症の人。痒みがつよいが、皮膚がかさかさして、発赤は淡く、ふけ様のものが落ちる程度で、分泌物は少ないものに用います。老人の皮膚掻痒症や乾癬、じんましんにも使われます。ただし、胃腸虚弱な人には慎重に使い、湿った分泌物の多い発疹に使うと悪化することがあります。この漢方も「四物湯」を基本にして数種の生薬を加えたものです。

 6月に「日本東洋医学会」が富山であり、「風の盆」の「越中おわら節」から、「一本刀土俵入り」へ連想が飛んだ次第です。前進座の芝居はみましたが、大映のDVDをみる機会がありました。長谷川一夫、月丘夢路主演で劇中歌、三橋美智也という豪華版でした。

 富山では、なくなったご主人の後を継いだ、おかみさんが握る寿司で、その店の看板どおりの酒「夢八」をいただきました。「満壽泉2」の後でしたが。「のどぐろ」もいやはや。