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鬼子母神診療所から…出鼻をくじかれないように

  鬼子母神診療所 所長
  高岡和彦


 アレルギー性鼻炎の話です。

 新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願い致します。

 さて、旧年中は如何でしたか?「最高の年だった」組合員さんも「最低の年だった」組合員さんもいらっしゃると思いますが、皆さまにとって良い年初めになりますように願いを込めて朗報をお伝えします。くれぐれも「出鼻をくじかれない」ようなお話です。

 今回のお話はアレルギー性鼻炎のお話です。以前、「スギ花粉症」に対する「舌下免疫療法・シダトレン」のお話を行いましたがご記憶にありますか?お忘れになった方の為に簡単におさらいをします。人の体には免疫といって「疫を免れるための警察がいます」。警察は「スギ花粉」という指名手配犯を発見すると逮捕します。その逮捕する時にサイトカインという手錠や鉄砲を使用します。そのサイトカインが粘膜に炎症を引き起こし「腫れや痒み過剰分泌」が起こります。その結果、鼻炎や結膜炎などの「スギ花粉症」が起こります。但し、「指名手配犯」に登録されるためには「感作」される必要があります。(「感作」とは体の中の免疫細胞に犯人として記憶される事です)「舌下免疫療法」は「減感作療法」と言って、「指名手配犯」は「犯人」では無く「無実の人」ですよと体に教える事です。即ち、「スギ花粉」は悪くないので逮捕しなくても良いと認識する事です。昨日まで犯人として指名手配されている犯人をいきなり今日から無罪ですよと言われても困りますので少しずつ時間をかけて体に慣らす必要があります。少量のスギ花粉のエキスを毎日投与し、体に慣らすことでスギ花粉を減感作する治療方法です。

 昨年、11月に「ハウスダストによるアレルギー性鼻炎」の「減感作療法・舌下免疫療法」として2つの新薬が発売となりました。「アシテア・ダニ舌下錠」と「ミティキュア・ダニ舌下錠」です。いずれも「ヤケヒョウダニ」と「コナヒョウダニ」というハウスダストの原因となる代表的な2種類のダニに対する「アレルギー性鼻炎の治療薬」です。(シダトレンと同様のメカニズムで減感作を行います)  

 風邪が治っても「透明なクシャミ・鼻水・鼻詰まり」など鼻炎症状が改善しない方や年中「鼻炎が治らない」方はいらっしゃいませんか?もしかすると「アレルギー性鼻炎」かもしれませんので医師に相談してみてください。血液検査で簡単に診断できます。もし、ハウスダストが原因のアレルギー性鼻炎なら減感作療法という選択肢もあります。くれぐれも「出鼻をくじかれないように」ご注意下さい。今年も組合員の皆様が健やかに生活出来る一助になるように情報を発信してゆきたいと思いますので宜しくお願い致します。

 注:舌下免疫治療は一定の研修を受け認定された医師しか行えません。鬼子母神診療所・竜泉協立診療所・東京健生病院では治療可能です。