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病気の話…ノロウイルス について

  東京健生病院 感染認定看護師 
 舘野 美冴   


 年末に近づいてくると、流行性感染性胃腸炎が流行る時期になります。その多くはノロウイルスが原因です。

 ノロウイルスは一般的に牡蠣などの二枚貝の中で生息し、汚染された食物を摂取することで胃腸炎が起こる食中毒です。症状で最もよく見られるのは「繰り返される嘔吐と下痢」です。ノロウイルスに汚染された食物を食べると、1〜2日程度で症状が現れ数日で落ち着きます。嘔吐や下痢で大量の水分が失われますので、水分をしっかりと取り安静にすることが大切です。子供や高齢者では脱水症状を引き起こすことや、特に体力のない高齢者では嘔吐での誤嚥に注意が必要です。ノロウイルスにかからないためには果物はしっかり洗うこと、牡蠣などの魚介類はよく火を通すことなど衛生管理が大切です。生牡蠣を食べるときはノロわれる覚悟で食べた方がよいですね。

 また、病院等の医療福祉機関で集団的に感染する場合もあり、これはノロウイルスに感染した人の嘔吐物や排泄物を正しい方法で処理をせず、床やトイレに残りウイルスが広がることで発生します。当院でも毎年、年末年始は嘔吐・下痢症状の患者さんや職員がいるとヒヤヒヤしますが、ここ数年は集団感染はありません。自宅で突然の嘔吐・下痢になった場合、家族もかからないため以下のように行います。

 ノロウイルスはキッチンで使用するハイターなどの塩素系消毒薬で効果があります。使用したトイレの便座・床・ドアノブ・手すりなどは水で薄めた塩素系消毒薬(5Lの水にキャップ1杯程度)で濡らした布で拭いた後、水ぶきします。この時、処理する人は手袋をして終了したら水と石鹸でしっかり手を洗います。服に汚物が付いた可能性のある場合は着替えた方が良いでしょう。

 これからの時期はノロウイルスだけではなく、インフルエンザの流行も心配されます。どちらも有効な方法は手をしっかり洗うことです。帰宅時や食事の前、トイレの後には石鹸で手を洗いましょう。