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歯の話…お口の中のバイキンの話

  大泉生協病院歯科 歯科科長
  石口 雄一


 みなさん、こんにちは。今回はお口の中のバイキンの話です。これを読むと「頑張ってハミガキしよう!」と思うかもしれませんよ。

 排水口や三角コーナー、時間が経つとヌルヌル汚れがつきますね。これに水をかけてもとれません。こすり洗いしてやっととれます。これはバイオフィルムといってバイキンの集合体をバリアで覆ったものです。これと同じものがお口の中にもできます。

 虫歯や歯周病の原因となるバイキンは食べかすやお口の中の剥がれ落ちた細胞(お口の中の垢)をエサにします。そして食べたらバイキンもウンチやオシッコをします。

 ウンチがネバネバ物質でバイキン同士が強くくっつくものとなります。オシッコが酸で、歯を溶かして虫歯にしたり、歯茎に炎症を起こしたり、歯を支えている骨を溶かして歯周病にしたりします。

 ちなみに同じ1g中の歯垢と、ヒトのウンチに含まれるバイキンの数は歯垢の方が約3倍多いのです。

 何もつけずに歯ブラシをコップの中の水で洗いながらハミガキをしてみましょう。その水を飲めますか?飲めないでしょう?直前まで自分のお口の中にあったものですよ。ハミガキをしないということは、この水を常に飲んでいるということです。

 しかも時間が経つほどにびっくりするほどバイキンが増えます。1匹の虫歯菌に37℃でたっぷり砂糖を与えて培養すると20時間弱で東京スカイツリー(634m)を超え、29時間で東京―ロンドン(9580km)33時間で地球―月(約38万km)38時間で地球―太陽(約1億5千万km)。

 バイキン恐るべし!です。

 このバイキンが誤嚥性肺炎はじめ身体に悪影響を与えていることがわかってきました。

 正しい食生活とハミガキでお口と身体の健康を守りましょう。定期的な歯科検診でさらに健康な生活を送りましょう。