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漢方の話……咲いてな… みごとな小田原… もとは箱根の山育ち…

  鉄砲洲診療所所長
  沖山 明彦


 4月は旧暦では「麦秋」古語では「卯月」とか。民謡歳時記では、4月8日の「花まつり」の説明があります。お釈迦さまに甘茶をかける「花まつり(灌仏会:かんぶつえ)」より古くから、「卯月八日」といって、この日高い山に登って花(主に躑躅)を摘み、長い竹の先にさして山を下り「田の神」にその花をお供えし、豊作を祈った、「花まつり」がありました。つまり、高い山からの「花見」というわけです。冒頭は「箱根籠かき歌」の一部です。

 ゆきがかり上、「はなの漢方、いや鼻の漢方」です。花粉症ではなく、ある職員から相談されたので「副鼻腔炎」で用いられる漢方です。 「葛根湯加川?辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)」慢性副鼻腔炎で最初に選択される漢方です。「葛根湯」に「川?(せんきゅう)」と「辛夷(しんい)」を加えた処方です。頭痛、頭重、項背部のこわばり、悪寒、発熱、汗がでないという葛根湯の症状に濃厚な鼻汁、後鼻漏(鼻汁がのどに降りてくる)などの症状がみられます。「川?」は江戸時代に中国から薬用として、渡来しました。月経調整の基本の漢方である「四物湯」を構成する生薬です。他に、止痛作用として、特に、頭痛の「川?茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)」、神経痛や関節痛の「疎経活血湯(そけいかっけつとう)」に配合されています。「葛根湯加川?辛夷」で改善せず鼻閉、濃厚な鼻汁、後鼻漏が続き、顔面や頭部の熱感、鼻根部の痛みがある場合には、「辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)を考えます。麦門冬(ばくもんどう)、石膏(せっこう)、知母(ちも)、百合(びゃくごう)、辛夷、枇杷葉(びわよう)などからなります。「辛夷」は中国産では、望春花(ボウシュンカ)の花蕾を乾燥したもので、日本特産の辛夷(こぶし)は「タムシバ(柳葉木蘭)」の花蕾であるといわれます。特有の芳香があり、消炎、抗真菌作用、降圧作用などが認められています。

 最近のお酒はノーベル賞の祝賀会で出されたとか某航空会社のファーストクラスでだされたとか、きらびやかものが多くなったようです。診療所のそばに「青森県のお店」があり、買ってきました。家でCDを聞きながら、「わかこ酒」気分。曲は青森県出身で73歳デビューの民謡歌手 石塚ひろしさん(当生協組合員)の「越冬(ふゆ)の酒」。凜とした唄声に酒は「八甲田」。