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薬の話---古くて新しいアレルギーの治療薬

   西参道薬局 薬剤師   
   中川 玲子

 今回はアレルギーの治療法の一つである『減感作療法』の新しい治療薬をご紹介します。

 『減感作療法』とはアレルギーの原因となる物質を少量から繰り返し投与することによって、アレルギー反応を起こしにくくする治療法のことです。この治療法自体は古くから行われており、1911年、イギリスでの報告が最初とされています。日本でも注射剤を使った方法は1960年代から行われていましたが、注射を打つために、医慮機関へ頻繁に出向かなければならない事が治療の妨げとなっていました。

 その後研究が進み、2006年にはイネ科花粉症用の舌下錠が欧州で発売され、日本においても2014年にスギ花粉舌下液が、続く2015年にはダニ舌下錠が発売され、保険の適用も認められました。

 これらの新しい薬によって『減感作療法』が自宅で行えるようになったことは格段の進歩といえます。さらにアレルギーの治療が、今までの『症状を抑える』時代から『根本から治す』時代へと本格的に向かうのではないか、と期待が高まっています。

 注意しなければいけないのは、この薬の使用中に急激なアレルギー反応が起こる可能性がある事です。そのため、処方する医師には所定の講座の受講とテストが義務付けられており、医師名と医療機関名の事前登録も必要となっています。

 ご興味のある方は、かかりつけの医療機関・薬局でご相談ください。