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介護の現場から…
選択的介護モデル事業とは?
居宅介護支援事業所健生主任 介護支援専門員
壁下 まゆみ

選択的介護(混合介護)モデル事業が2018年8月から全国に先駆け「国家戦略特区」として豊島区で始まります。
選択的介護とは介護保険サービスに保険外のサービスを組み合わせて利用することです。「利用者の利便性」と「介護サービス事業者の提供効率を上げる」というのが目的のようです。
居宅のサービス(庭の掃除等)、居宅外のサービス(散歩、院内介助等)、見守り等のサービス(センサーを活用した見守り)の3つの区分から選ぶことができます。
現行制度でも保険外の自費利用ができますが、サービスを明確に区別する必要があるため、両サービスを同時に行なうことができません。たとえば同居するご家族の食事も用意する場合、ご本人の料理を作った後で、ご家族の分を別に作ることになるのですが、選択的介護ではご本人とご家族の料理を一緒に作ることができるので時間短縮を図ることが出来るとされています。こうすることにより利用料の軽減を図るとともに人材の足りないヘルパーの提供が効率的になることが期待されているのです。
便利になる一方、料金は全額自己負担となるため、介護保険サービスに比べて高額になります。そのため利用者間の格差が広がるのではないかとの心配があります。また保険外のサービスだから、便利だからといって全てをヘルパーが代行することで自立支援を阻害してしまうのではないかとの声もあります。介護保険との関係性などが複雑になるため、これまで以上に利用の仕方が難しくなることやケアマネジャーの負担も懸念されています。
豊島区のモデル事業は2021年3月までとなっています。どのような形でサービスが進められていくのか今後も注視していきたいところです。