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病気の話---ぜんそく


  東京健生病院 内科医師
 加藤 冠 

 前回(360号)この記事を書いた時には、喘息の早期診断と適切な治療が重要であることを強調しました。しかし外来診療をしていると、依然として『風邪を引いて咳が一ヶ月以上も続くんです。』といった訴えで受診される患者さんに遭遇します。

  そもそも風邪が一ヶ月も続くはずはないので、この話を聞いただけで風邪以外の色々な病気を考える必要があります。そんな中に適切な診断を受けていない喘息の患者さんが隠れているのです。 喘息は子供の病気と思われがちですが、最近はむしろ高齢者に多いと言われ、典型的なゼーゼーする症状がなく、咳や息切れが目立つ場合がむしろ多いのです。ですから少しでも変だと思ったら、呼吸器の専門外来を受診したいものです。

  この一年の間に東京都では大気汚染裁判の和解の結果、一定の条件を満たす喘息患者の医療費が助成されるという画期的な制度ができました。また二種類の吸入薬がひとつにまとまり、効果も大きくなった新しい吸入薬が普及してきました。

  このように正確な診断を受けた患者さんの受けられるメリットは日進月歩です。ですからぜひ早めの受診と治療開始をしてほしいことを今回も強調しておきたいと思います。