ニュース&トピックス

組合員実態調査結果報告(その6)

ひとり高齢者の生活実態と社会的ネットワークについて
3)ひとり暮らし高齢者の家族・親族・近隣ネットワーク

(1)家族とのつながり
同居していない家族との連絡については、男性よりも女性の方がその頻度が高いことがわりました。週に1回以上家族や親族と連絡を取っている人は、男性はおよそ4分の1程度でしたが、女性はおよそ半分を占めました。また、連絡を取り合っていない人の割合は、女性はわずか2.1%でしたが、男性は12.3%と1割を超えています。(表15)

同様のことは会って話す機会についても言えます。週に1回以上家族や親族と会って話している人の割合は、男性は2割強であったのに対し、女性は3割弱でした。「月に1、2回」を見ても、男性は2割に満たなかったですが、女性は3割半を占めています。男性よりも女性の方が、家族と会って話す機会の頻度が高くなっています。会って話す機会がないと回答した人は、女性は4.0%ででしたが、男性は15.4%と1割半でした。

家族との連絡頻度を年齢階層別に見ると、65歳以上75歳未満の前期高齢者よりも、75歳以上の後期高齢者の方が高くなっています。前期高齢者は、週に1回以上連絡を取る人の割合が40.1%でしたが、後期高齢者は50.9%でした。

表15:【ひとり暮らし高齢者】性別×同居していない家族・親族との連絡頻度
※ 無回答は集計から除く。X2=66.232 自由度=5 p=0.000** **p<0.01
  男性 女性 合計
ケース数 % ケース数 % ケース数 %
ほぼ毎日 17 13.1% 153 22.7% 170 21.1%
週に1、2回 17 13.1% 197 29.2% 214 26.6%
月に1、2回 38 29.2% 210 31.2% 248 30.8%
年に数回 37 28.5% 82 12.2% 119 14.8%
なし 16 12.3% 14 2.1% 30 3.7%
別居の家族や親戚はい ない 5 3.8% 18 2.7% 23 2.9%
合計 130 100.0% 674 100.0% 804 100.0%

(2)友人・近隣とのつながり
日頃親しくしている友人・知人の有無について男女別に集計しました。親しくしている友人がいる人の割合は、男性はおよそ7割でしたが、女性は9割を占めました。友人がいない人の割合は、男性は3割弱にのぼり、女性は1割弱と低くなっています。女性の方が、親しくしている友人がいる人の割合が高くなっています。なお、親しくしている友人との連絡頻度については、性別による差は見られませんでした。

近所づきあいについて、回答者の年齢が65歳以上のケースを対象に、世帯類型別に集計して比較すると、ひとり暮らし世帯の方が、他の世帯類型に比べて比較的親密な近所づきあいをしていることがわかりました。互いの家を行き来する程度の親密な近所づきあいをする人の割合は、ひとり暮らしでは2割を超えていますが、他の世帯では17%程度でした。

続いて、65歳以上ひとり暮らし高齢者の近所づきあいの程度を、男女別に集計したところ、性別により大きな差が見られました。女性は、互いの家を行き来するなど親密に近所づきあいをする人の割合が4分の1を占めていますが、男性は1割程度でした。一方で、男性は、ほとんどつきあいがないと回答した人が1割半、あいさつを交わす程度のつきあいをしている人が5割半を占めて高くなっています。男性の方が、女性よりも近所づきあいが希薄な傾向にあることがわかりました。

また、近所づきあいについて、東京保健生協の活動への参加有無別に集計すると、生協活動に参加している方が近所づきあいが親密な傾向にあることがわかりました。生協活動に参加している人は、会ったときに世間話をする人が4割弱でしたが、生協活動に参加していない人は3割にとどまっています。生協活動に参加していない人は、あいさつを交わす程度の人の割合が最も高く、4割弱を占めていました。(表16)

表16:【ひとり暮らし高齢者】東京保健生協活動への参加有無×近所づきあい
※ 無回答は集計から除く。X2=21.832 自由度=4 p=0.000** **p<0.01
  生協活動に参加している 生協活動に参加したことがない 合計
ケース数 % ケース数 % ケース数 %
互いの家をよく行き来 する 36 8.9% 17 4.0% 53 6.4%
ときどき行き来する 64 15.8% 68 16.2% 132 16.0%
会ったときに世間話をする 154 38.1% 125 29.8% 279 33.9%
あいさつをかわす 126 31.2% 163 38.8% 289 35.1%
ほとんどつきあいがない 24 5.9% 47 11.2% 71 8.6%
合計 404 100.0% 420 100.0% 824 100.0%

(3)緊急時の支援者と正月三が日を過ごした相手
病気等のときに手助けをしてくれる人、すなわち緊急時の支援者がいると回答した人の割合は8割を超えて高くなっています。男性は7割、女性は8割半で、特に女性の方がその割合が高いことがわりました。緊急時の支援者として最も多いのは「子ども(子どもの配偶者、孫を含む)」ですが、それを緊急時の支援者として挙げる人の割合は、男性は4割強、女性は6割弱でした。一方で、「ケアマネジャーやヘルパーなど介護事業者」と回答した人の割合は、男性が1割、女性は4.5%であり、男性の方が高くなっています。

続いて、緊急時の支援者の有無を年齢階層別に見てみると、緊急時の支援者が居る人の割合は、前期高齢者は74.8%でしたが、後期高齢者は87.5%になっています。さらに、年齢階層ごとそれぞれに男女別に緊急時の支援者の有無について多重クロス集計を行いました。前期高齢者の場合には、男性よりも女性の方が、緊急時の支援者が居る人の割合が高いことがわかりました。後期高齢者の場合には、性別による差はありませんでした。

正月三が日をひとりで過ごした人の割合について、女性は2割半程度でしたが、男性は4割半になっています。(表17)

表17:【ひとり暮らし高齢者】性別×正月三が日を過ごした相手(複数回答)
※ 無回答は集計から除く。X2=48.280 自由度=8 p=0.000** **p<0.01
  男性(N=129) 女性(N=689) 合計(N=818)
ケース数 % ケース数 % ケース数 %
配偶者・親 6 4.7% 16 2.3% 22 2.7%
子ども(子どもの配偶 者、孫を含む) 39 30.2% 359 52.1% 398 48.7%
兄弟・姉妹 18 14.0% 89 12.9% 107 13.1%
親戚 4 3.1% 35 5.1% 39 4.8%
近所の人 3 2.3% 18 2.6% 21 2.6%
友人・知人 18 14.0% 83 12.0% 101 12.3%
ひとりで過ごした 59 45.7% 173 25.1% 232 28.4%
その他 3 2.3% 29 4.2% 32 3.9%

4)地域で参加している活動と活動に参加しない理由
(1)地域で参加している団体・集まり

全体に、男性よりも女性の方が多くの活動に参加しています。男性は、「趣味の会」が2割弱であったほか、「社会活動」や「健康づくりの活動」が1割強で、地域の団体や集まりに参加していない人の割合は51.9%と5割を超えて高くなっています。女性は、さまざまな活動に参加している人が多く、「趣味の会」や「健康づくりの活動」には3割半程度の人が、「社会活動」には2割の人が、「町会・自治会」や「老人クラブ」は1割強の人が参加しています。活動に参加していない人の割合は2割強でした。

年齢階層別に見ると、活動に参加していない人の割合は、前期高齢者・後期高齢者ともに2割半から3割弱で、それほど大きな差は見られませんでした。前期高齢者は「社会活動」が3割弱、「町会・自治会」が2割弱で、後期高齢者よりも高くなっています。一方、後期高齢者は、「介護予防事業」や「老人クラブ」への参加が高くなっています。

年齢階層ごとに男女別に地域で参加している団体や集まりについて多重クロス集計を行いました。活動に参加していない人の割合は、前期高齢者の男性が4割半、女性が2割でした。参加している活動のうち、男女差が大きかったものは「趣味の会」と「健康づくりの活動」で、いずれも女性は4割の人が参加しているが、男性は1割強でした。後期高齢者の場合には、活動に参加していない人の割合が全体に高くなっていますが、とくに男性は6割弱にのぼり、女性の2割半に比べて高くなっています。参加している活動については、「趣味の会」に参加する人の割合差が小さくなり、男性は2割半、女性は3割半が参加していました。また、「介護予防事業」や「老人クラブ」への参加は、後期高齢者の方が高くなることを先に見ましたが、さらに男女別に見てみると、男性は「介護予防事業」への参加が6.8%であったのに対して女性は13.7%、「老人クラブ」については、男性5.5%、女性15.8%で、女性の方が高く、前期高齢者からの上がり幅も大きくなっています。

また、東京保健生協の活動への参加有無別に見ると、生協活動に参加している人の方が、地域のさまざまな活動に参加している人の割合が高くなっています。生協活動に参加している人のうち、地域の活動に参加していない人は1割半でしたが、生協活動に参加したことがない人の場合では4割でした。

(2)地域の団体や集まりに参加しない理由
地域の団体や集まりに参加しない理由としては、ひとり暮らし高齢者の場合、「自分の興味をひくものがない」が2割半、「体の調子が悪い」が2割強、「一緒に参加する仲間や友人がいない」が18%程度でした。「体の調子が悪い」や「一緒に参加する仲間や友人がいない」については、他の世帯類型に比べて高い割合でした。