ニュース&トピックス

介護の現場から…保険あってサービスなし?
介護事業部
齋藤 惠子

2018年度から要支援の訪問介護、通所介護は、市区町村ごとの総合事業へ完全に移行され、制度の狭間で困った事例が増えています。
Aさんは83才一人暮らしの男性、8年前脳出血で倒れて右麻痺、感覚障害が残りました。介護認定は要介護1で通所介護、訪問介護をそれぞれ週2回利用して暮らしている。Aさんの要介護認定期間は毎回6ヶ月。半年ごとに認定調査を受け、そのたびに要支援になるのではと不安な気持ちになると言っています。通常状態に変化がない場合には1年〜3年の認定期間とされます。要支援2と要介護1の1次判定での評価点は同等ですが、認知症の有無や病状で振り分けられます。
Aさんは、認知症がないということで、昨年要支援2の判定を受けましたが、要支援で総合事業の訪問介護ヘルパーのサービスでは提供時間が短くなり、生活に支障があるので区分変更を申請しました。何とか要介護1の判定に変更されましたが、現在15回目の認定更新の結果を待っています。同様のケースで、要支援になったが利用していた通所介護事業所が総合事業を実施していないため、通所介護事業所を変更せざるを得ないケースも出ています。
これまで、介護度が変更になっても、事業所を変える必要に迫られることはありませんでしたが総合事業に移行してからは要支援か要介護かで、受け入れ事業所が制限されることが増えています。利用料も一律1割から2割、昨年10月から3割負担の方も出てきています。
教員をしていたAさんは年金がわずかに基準額を超えたことで2割負担の対象者となりました。利用料は重くなり介護認定は下げられようとしています。2021年の介護保険改定では利用料の一律2割の引き上げも検討されています。「保険あってサービスなし」の介護保険制度にしてはならないと思います。