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歯の話…テレビの情報はよく吟味しましょう
鬼子母神診療所歯科
松島 里英

先日、テレビでイエテボリテクニックと呼ばれる歯磨き法を紹介していました。これは、高濃度フッ素配合の歯みがき粉を約2cm使って歯みがきを行い、その後、口をゆすがず、2時間飲食禁という方法で、むし歯予防効果が通常より40%高いそうです。
放送後「やったほうがいいですか?」や、「やり始めました」という話を患者さんから聞きますが、聞いてくる方のむし歯のリスクが高くなかったり、使う歯磨き粉を間違えていたりと、何を目的にこの方法を行うのか理解せずに、ただ「歯磨き後に口をゆすがない」ことだけやっている方が多いと感じました。
この方法は、むし歯予防効果のあるフッ素を口の中に残すことが目的ですので、歯周病タイプの方には向いていません。歯周病タイプの方はしっかり磨き残しのないよう磨くことを重点においてほしいです。また、歯磨き粉にフッ素が入っていなければ、むし歯予防の効果は期待できません。
この方法をお勧めするかと言われると疑問です。お勧めするなら、しっかり磨いた後に、むし歯予防をしたい人はフッ素、歯周病予防をしたい人はコンクール(クロルヘキシジン配合)でうがいをすれば良いと思います。気持ち悪くない人はやってみてもいいとは思いますが、たっぷり歯磨き粉を使って口の中が泡だらけになった状態で、きちんと磨けるのか疑問は残ります。
歯磨き粉の薬用成分は、この方法と同じく、歯磨き粉をCMのようにたっぷりとつけ、更にゆすがないくらいでないと効果が見込めません。ですから、どの歯磨き粉を使うかよりも、しっかり磨けていることが大事です。ただ、その人の症状に合わせて歯磨き粉が必要なこともありますので、かかりつけの歯科を持ち、定期受診をすることが一番だと思います。
昔に比べて口の健康を守ることに意識が向くようになってきたのは非常に喜ばしいことですが、テレビで見た内容を鵜呑みにせず、歯科にメンテナンスに通うことで自分の口に合わせた予防法を得ていただければと思います。